サークル「エロトランス」さんの催眠音声作品。
「タイマー」の名の通り、時計の音を使った作品になります。
時計の音に限らず、律動的な音を出す道具(例えばメトロノームなど)というのは
催眠の世界では割と使われる機会があります。
大抵はその音とリズムによって
精神を落ち着けることを目的としている場合が多いですが
本作品では依存させ、支配し、精神をかき乱す方向で使われています。
「レイプ・サウンド・ガール♪」あたりに、作品の系統としては近いでしょう。
本作品には女性声版と男性声版が同梱されています。
今回は女性声版でのレビューとなります。
序盤はとてもオーソドックス
「こんばんは そろそろ寝る時間かな? 催眠オナニーの時間だね」
お姉さんは物静かな雰囲気の、やや色っぽい声の女性。
どういう経緯でこうなったのかは語られていませんが
主人公の胸に手を置いて、催眠状態に入るのを手伝ってくれることになります。
催眠導入はおよそ15分間。
まずはゆっくりと深呼吸をし、イメージを交えつつ体の力を抜いていきます。
「何も考えない 何をするのもめんどくさい」
淡々と、落ち着いたお姉さんの声に体を委ねることで
少しずつ意識をぼんやりとさせていきます。
演者がおなじみの紅月ことねさんですから
声を聴いているだけでも、心がきっと落ち着くことでしょう。
序盤は時計の音を使うこともなく、ごく普通の催眠音声として進められます。
いきなりあれを聴かせると、さすがに刺激が強すぎるということで
とりあえずは心身の準備をしよう、といったところでしょうか。
途中で一気にすとーんと落としてくる場面がありますから
このパートだけでもある程度の催眠状態には入れます。
様々な音が心に襲い掛かる
開始から15分30秒ほど経った時、ようやく時計の音が登場します。
このあたりからエッチな表現が出てくるようになりますので
ここからの23分間を、当サイトではエッチシーンとしています。
エッチの内容はオナニーだとか、SEXだとか、一般的に分類できるものではなく
「音による精神攻撃」と言うのが、妥当な表現だと思います。
「悪い事に使ったあなたには お仕置きが必要」
「あの子たちの代わりに 私がお仕置きしてあげる」
不思議な時計を使って、エッチないたずらをしようとした主人公を
お姉さんが同じく時計を使って、音によるお仕置きをすることになります。
本作品はエッチな表現が本当に極限まで薄められています。
性器に関する表現も「あそこ」とされており、かつその単語もあまり出てきません。
全年齢でもぎりぎりいけるんじゃないかと思えるくらいです。
実際のプレイについては、お姉さんが色々な時計の音を聴かせる形で進められます。
「チキチキチキチキ」という、おなじみのストップウォッチの音であったり
「カッ カッ カッ カッ」と、リズミカルに時を刻む時計音であったりと
単純に時計の音のバリエーションだけでもかなりあるのが特徴です。
序盤の音は一般的な時計音に近いおかげで
聴いても「ふーん」くらいにしか思わないかもしれません。
後になるとかなり特殊な音が登場し
例えば「ガッチャ ガッチャ」というパンチの利いた音があるのですが
実際に聴くと股間のあたりに「ギンッ ギンッ」っとくるものを感じました。
そして、その音が後半になると幾重にも重なり
お姉さんの声が聞こえない程の大音量で、主人公に襲い掛かります。
「あたなの時間が止まる あなたの時間が止まったら 全身も固まる」
お姉さんは後半になればなるほど口調がSになり
音に脳味噌をかき回されていく主人公を見て、あざ笑うかのように楽しみます。
まるでおもちゃをいじくっているような感じ、とでも言えばいいでしょうか。
最後の絶頂シーンはドライオーガズムを目指す形になります。
聴き手側がどれだけ音を感じ、快感に浸ることができるかという
イメージ力が重要になるでしょう。
普通の催眠と特殊な催眠が同時に楽しめる作品
1つの作品で複数の要素を一気に楽しむことができます。
特に音へのこだわりにはかなりものがあります。
単一の音だけでも感じることができるのに
それを幾重にも重ねることで
強制的に考える事すらやめさせられてしまうような
完全な「音」だけの世界に放り込まれてしまいます。
本作品はいわゆる音モノという、かなり特殊な部類の催眠音声になります。
さらにエッチ面での直接的な表現が皆無に等しく
作中でお姉さんからエッチな命令を受けることもありません。
確かに催眠にかかりやすい作品ではありますが
私は初心者向けではないと思います。
それにしても、本当に独特な作品ですね…
記事を書く側としては、言葉として表現するのがとても難しくて
色々と考えさせられるものがあります。
CV:紅月ことねさん、夜櫻さん
総時間 41:59(女性声) 38:21(男性声)
オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点
体験版はこちらにあります
2018年05月25日追記
再レビューをアップしました。
http://doonroom.blog.jp/archives/76230643.html
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