「【初夏耳かき】道草屋 芹7 ゆうがた【湯船怪談】(前編)」に引き続いての後編です。
今回は「夕焼け花火と耳掃除」の様子を中心に紹介します。
一足早い2人きりの花火
昨日今日と道草屋でのんびり過ごし、間もなく帰宅する主人公への最後のサービスとして
縁側で夕日を眺めながら線香花火を楽しんだり耳かきします。
「しかしまあ 昨日いらしたと思ったら もう今日ですよ」
芹も常連客が帰るのを寂しく思ってるようで
いつものように明るく接しながらちょっぴりしんみりした表情を見せて別れを惜しみます。
今回一足早い花火大会を開いたのも、今年の夏に会うのは難しいと予測したからでしょう。
前の2つのシーンに比べて静けさや落ち着きを感じます。
線香花火の「ぷすぷす」という優しい火花が長めの間を置いて鳴り
その前後最中に好きな花火の話をして子供の頃を思い出します。
両方を無理なく楽しめるよう花火の時だけ会話を控える配慮も見事です。
一番最後の「7-暇つぶしの線香花火」はセリフを一切挟まず効果音と環境音だけを楽しめます。
もうひとつの耳かきはおよそ28分間。
右耳は座ったまま、左耳は膝枕と体勢を変えて耳かき棒のみを使いお掃除します。
息吹きは両方を終えた後にほんの少しやる程度です。
耳かき棒は「かりかり ずすっ」という固さのある優しい音が使われており
2~3回掻き出したら少し休むのを繰り返します。
サークルさんが効果音を新調されたらしく、以前よりも尖りが薄まったような気がしました。
他の器具を使わないので1回1回を丁寧に鳴らして癒します。
実況は一切挟みませんが音だけで何をしてるかはっきりわかるくらいリアルです。
「そりゃあ落ち着くわけですよ 多少態度が崩れても しかたーない」
「きーつーねーのー おーやーこーがー まーたーあーしーたー」
最中の会話は2人のこれまでのこと、途中で鳴った鐘のこと
彼以外に毎年来るとある常連客のことなど何気ないものばかり。
その間に2種類の歌も挟んでこのひと時を良い思い出にしようと頑張ります。
やるべきことをしっかりやりつつ気負ってないのがすごく良いなと。
彼と一緒にいるのが当たり前のように振る舞って親しみを伝えます。
左耳を終えた後に行う「4-ぬくもり充電」も含めて、彼女の人柄が至るところに滲み出てました。
かれこれ7作目ということで、これまで積み重ねてきたものを踏まえたお世話をしています。
あとはバックで流れる環境音も秀逸です。
シーンの序盤は3種類くらいの鳥がよく鳴いてたのに
耳かきの後半に入った頃にはそれが止み、代わりに虫や蛙の声が登場します。
夕方から夜にかけての60分なら活動する生き物が丁度変わる時間帯ですから
それを音だけ表現して時間の流れをわかりやすく伝えます。
このように、音声を構成する各要素を高いレベルで融合させたサービスが繰り広げられてます。
ゆとりのある作品
芹は久しぶりに道草屋を利用する主人公に心安らぐひと時を送ってもらおうと
彼が乗ってくるバスを待ち、お店まで散歩しながらお互いの近況を確認します。
そして到着後はお風呂場での怪談→夕暮れ時の花火&耳かきと繋いで緩くもてなします。
大人なんだけど子供っぽさも残ってる女性が時間を空けながら2日に渡って癒やすシチュ
最中に流れる高品質な効果音と環境音、専門店とは違う素朴さを重視したサービスの数々。
田舎で仲の良い人と一緒に過ごす様子をそのまま切り取ったような作品に仕上がってます。
「切れたらまた分けてあげますから 受け取りにいらしてください」
道草屋シリーズでは暗さを薄めるために終盤で名残惜しくすることはあまりないのですが
本作品では表現をややぼかして彼女が「また来てくださいね」と何度も言います。
さすがに恋愛に発展することはないのでしょうけど
サークルさんが今まで意識してた「心の距離感」を縮めようとしてる風に映りました。
7作も続いてたら店員であっても普通は情が移るでしょうから
友人あたりに近づいてくのはむしろ自然じゃないかなと。
言葉遣いは丁寧にして馴れ馴れしく感じないようきちんと配慮してます。
今の芹は非エロに専念してますし、今後もこれくらいのゆるーい関係が続きそうです。
あとはセリフと音のバランスが絶妙です。
雑談、怪談とセリフ主体のサービスをするシーンでも効果音と環境音の存在感が薄れてないのは
セリフごとの間を意識して長く取るからです。
そして最後の耳かきはこれらの割合を逆転させて癒します。
各要素が活躍できるように細かく調整されてるのが素晴らしいです。
季節は初夏だけどほんのり秋っぽさも感じる作品です。
CV:芹…雁庵うずめさん いのこ…箱河ノアさん
総時間 3:02:03(帰り道…39:30 お風呂場のおはなし…1:15:52 夕焼け花火と耳掃除…1:06:41)
オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点
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