サークル「カジハラエム」さんの催眠音声作品。
開設初期に紹介した作品を現在の視点から改めてレビューする再レビュー企画。
その第12回目は男性のオナニーを見るのが趣味な肉食系お姉さんが
リラックス重視の催眠と暗示を中心に据えたエッチで快感をプレゼントします。
手を使わずにおちんちんをしごいてる感覚を与え絶頂させる独特なプレイが魅力で
彼女の言葉を聴いてるだけでお腹や股間を中心に自然と体が熱くなったり
射精する時のような熱いものがこみ上げてくる感覚を味わわせてくれます。
逆ナン女子の変わった趣味とは?
「…ねぇ。 ねぇ、ねぇっ。 ねぇってばぁ…」
お姉さんは明るくて色っぽい声の女性。
街中でぼーっとしてる主人公に突然声をかけると
彼の不安を解いた上で自宅に連れ込みオナニーを見せて欲しいと言います。
本作品は今までで最も強烈な射精感を聴き手に体験してもらうことを目的に
総時間をほぼ同じ長さに分けて催眠→エッチの順に行います。
作品名や作品説明文からエッチの最中にオナニーする、つまりセルフ系の作品と思われるでしょうが
彼女は作中でこちらに対して明確なオナニーの指示を出しません。
ただし進め方は手によるオナニーを想定してるようにも見て取れますので
いじる/いじらないを聴き手がある程度自由に選んでいいシステムなのだと思います。
私個人はドライ系の作品と見ています。
その理由の一番は催眠の技術を的確に行使し、しっかりと性感を高めてくれるからです。
ドライをある程度経験してる人ならノーハンドでも十分気持ちよくなれるクオリティを持ってます。
この作品がサークルさんの中でダントツのDL数を誇るのは純粋に優れてるからです。
音声開始直後の7分間は2人が出会ってから家に移動し催眠を始めるまでのシーン。
お姉さんは突然のナンパに不安がる彼がすんなり催眠に入りエッチで気持ちよくなれるように
最初から気さくな態度で接し、彼の気持ちを和らげるセリフを意識して投げかけます。
「ふふ。実はねぇ、お姉さん、キミの事が気に入ったの」
「私は、男の子が毎日オナニーするのなんて、全然、驚かない。男の子がオナニーしないとおかしいもんね」
具体的には彼に対して好意があることをはっきりと告げ
彼が毎日オナニーに勤しんでることをことを知っても嫌な顔ひとつせず
むしろ「若い男性ならやってて当たり前」と積極的に受け入れます。
そして催眠を始める際も無理矢理押しつけるのではなくメリットを提示した上で持ちかけます。
催眠とは直接関係ないシーンなのですが
セリフの端々から彼女との信頼関係を構築しようとする意図が見て取れます。
そしてこれは彼女の催眠を受け入れやすくするのに効果的です。
こういった細かな言葉使いにこだわってるところも本作品の魅力と言えます。
リラックス重視のシンプルな催眠
最初はお姉さんの呼吸に合わせて4分近くゆっくり深呼吸します。
音声を聴く際の体勢は特に言われませんが、仰向けになり目を瞑るのがいいでしょう。
「吐く度に、緊張が、抜けていく。吐くたびに、リラックス、していく」
「深呼吸するたびに、おちんちんに集まっていく。おちんちんに、力がみなぎっていく。おちんちんだけが、元気。」
そして彼女は呼吸を2セット行うたび吐くのに合わせてリラックスする暗示を入れます。
深呼吸の時間が長めに取られてるだけでも気持ちが安らぐのに
穏やかな声と口調で優しい言葉をかけられたらより癒されるのは当たり前です。
催眠・エッチいずれも大部分で彼女が囁いてくれるのもそれを後押しします。
テーマの逆ナンとは随分違う静かで落ち着いた空気が終始漂っています。
並行しておちんちんが勃起する暗示も入れてきますが私の場合はさっぱりでした。
まだエッチが始まってませんし下準備的な意味合いなのだと思います。
「視界が真っ白になる。真っ白。頭の中も塗りつぶされる」
体が十分に安らいだ後はいよいよ催眠状態を深めます。
カウントを数えるお馴染みのスタイルに前後と最中の暗示を多めに交え
後になるほど意識の力が弱まり暗示を受け入れやすくなるよう上手に導きます。
事前のリラックスがしっかりしてるだけあって
カウントが進むたびに頭や体がずーんと重くなるのを強く感じます。
暗示を入れるタイミングも的確ですし、多くの人が同様の感覚を味わうのではないでしょうか。
深呼吸してからカウントを使って落とすだけの極めてシンプルな催眠です。
聴き手を催眠状態に誘導し、お姉さんの言いなりにすることを目的に
深呼吸させながらリラックスを促進する暗示を入れる→カウントを織り交ぜた深化の暗示を入れる、といったように
基本に忠実にそれぞれを進めて少しずつ確実に催眠に入れるよう進めます。
最近の作品に比べると個性の面で物足りない部分があるものの
今から5年以上も前に出た作品ですし、メインはエッチなのでまったく問題はありません。
むしろこれだけの短時間でここまで深く落とせるのが素晴らしいです。
声と言葉で快感をコントロール
プレイは言葉による寸止め/絶頂です。
エッチな効果音はありません。
セルフも無しですが射精表現はあります。
「今から、キミは、私の言うとおりに、感じて、気持ちよくなっていく。私が一切、触らなくても、感じる」
催眠を使って主人公の心と体を従順にしたお姉さんは
引き続き声と言葉を使って彼の性感を高め、気持ちいい射精をさせてあげます。
エッチは終始彼女にリードされる形で進みます。
序盤に行うのは催眠音声ではお馴染みの感度上昇。
お腹を起点に腕、顔、足、おちんちんなど全身に温かい感覚を伝播させ
それをエッチな熱へと変えてオナニーしてる時のような快感を与えます。
「ジンジン、ジンジン。徐々に、じんわり、熱くなってくる。ジンジン、ジンジン。その熱が、どんどん、広がっていく」
「今すぐ、爆発しちゃいそうに、気持いい。でも、発射しちゃったら、気持よさが終わっちゃう。だから、発射は、できない」
彼を自分の言いなりにした後も彼女の態度は一切変わりません。
囁き声で擬声語を交えた暗示を入れ、中枢から末端にかけて体を温かくします。
そしてある程度高まったところで射精を制御し寸止め気分を味わわせます。
実際に聴いてみるとお腹や股間を中心に結構な熱が感じられます。
お腹はぽかぽか、股間はムズムズと若干違うものの気持ちいいのには変わりません。
物足りないなら射精しない程度におちんちんをしごくのもいいでしょう。
腕を動かなくする暗示は特に入れてきませんし、利き手を軽く上下させるくらいなら動くはずです。
続く後半は焦らし要素が一気に強くなります。
カウントをかなり多くの回数数えて性感をさらに高め、その上で射精をギリギリまで遅らせます。
このシーンだけは彼女がちょっとだけ意地悪になります。
「頭の中の、真っ白を全部っ、出っせぇええええっ!! 一発で金玉袋の中の精液を全っ部、出しきれっっ!!!」
ですが最後の瞬間は0カウントとハイペースかつ力強い口調で絶頂をちゃんと応援してくれます。
多少焦らしたおかげでそれなりの快感が得られました。
股間がキューッ、ビクンビクンと勝手に反応し心地いい痺れが走ります。
カウントの回数をもう少し減らし、その分を暗示に回していたらより良くなったと思います。
このように、催眠の技術を使ってイかせる独特なエッチが繰り広げられています。
ドライ系の秀作
彼女は「男性のオナニーや射精が見たい」という願望のために
会ったばかりの主人公とまるで友達のように接し、気持ちいい催眠とエッチを提供します。
彼女は逆ナンするほどですから明らかに肉食系女子なのですが
その手段は彼の心と体への気遣いや思いやりに溢れてます。
この彼女から滲み出る優しさ・温かさが催眠やエッチを楽しみやすい環境を作り上げています。
「私も、最高の射精を見られて満足だわ」
作中でするプレイがオナニーなのに実際にいじる指示が出ないとか
寸止めよりも焦らしのほうが強いなど気になる部分も確かにあります。
ですがサービスのレベルが高く、聴いてて気持ちよくなれるのも事実です。
内容を理解したうえで聴くなら普通に楽しめる確かな品質を持ってます。
催眠は実際にかけるシーンよりもその手前のほうがずっと印象的でした。
魅力的な女性とはいえ会ったばかりの人に心を開くのはそうそうできることではありません。
だからこそ主人公のことを第一に考え言葉を選んで上手に語りかけます。
このシーンがなかったら本番の催眠におけるかかり具合が随分落ちたでしょうね。
エッチはノーハンドでの射精を目指すとなると相当に難しいです。
何回か聴いてますが私も今のところ成功したことはありません。
ドライ慣れしてる人はドライを、未経験の方は普通にしごいて射精するのが無難です。
絶頂シーンは最後に1回。
淫語そこそこ、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。
コンパクトにまとめられてるドライ向けの作品です。
CV:紅月ことねさん
総時間 34:39
オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点
体験版はこちらにあります