同人音声の部屋

同人音声および催眠音声(トランス/暗示ボイス)について、平均3000文字程度のオリジナルレビューを掲載しているサイトです

2014年12月



小悪魔お姉さんの催眠ルーム

サークル「サイクロンミント」さんの催眠音声作品。

今回紹介する作品は、優しいお姉さんがちょっぴり意地悪をしながら
心身をリフレッシュするお手伝いをしてくれます。
挿し絵のような彼女との距離の近さや温もりを感じさせる演出にこだわっており
適度に移動させながら聞こえてくる彼女の穏やかな声や言葉を聴いていると
自然に体の緊張が解けて心地よい気分が湧きあがってくるでしょう。

エッチは癒しを重視しているからかあまりハードなプレイは行わずに
ちゅぱ音を中心としたソフトな責めで少しずつ感度を高めてくれます。



お姉さんはあなたの憧れの女性
謎のお姉さんに心身を癒してもらうお話。

「こんばんは 今日 私と楽しい事するのは あなた?」
お姉さんは落ち着いて話す色っぽい声の女性。
突然現れて戸惑う主人公に「好きな名前で呼んでいい」と告げてから
気持ちよくなるための催眠をかけ始めます。

催眠はおよそ18分30秒間。
最初は軽く深呼吸をしてから顔だけを脱力します。

「私が頭なでなでしてあげるから にっこりしてね」
タイトルの「小悪魔」からお姉さんを意地悪なキャラと思う人もいるでしょうが
彼女は優しい声をかけながら頭を優しくなでなでしてくれる慈愛に満ちた女性です。

全体的にセリフの間が長く取られているおかげでのんびりとした雰囲気も生まれており
それらが合わさって開始から10分も経った頃には
音声を聴く前よりも自分の心がずっと落ち着いているのを実感するでしょう。
頭の中がゆらゆらと揺れているような心地よい感覚が広がっていくかもしれません。

「今 右手はとても重くなっているはず 鉛のよう 動かない すごく重い」
「ふともも ふくらはぎ つま先まで 固まったように動かない 重さがかかっているかかとが 柔らかいお布団に沈んでいる」

頭を適度にリラックスさせた後は体の脱力。
主に手足に意識を向けながら彼女の言葉に耳を傾けます。
右腕を脱力するときは右、左腕は左に声の位置が移動するのがいいですね。
どこに意識を向けて欲しいかをお姉さんは無意識的にも教えてくれています。

「動きたくないから 身体が求めてないから 表面を覆う温もりが なんだか気持ちいいから」
また彼女は決して自分の意思を聴き手に押し付けようとはせず
こちらの状況を適度に確認しながら、自分からそうなりたくなるように導いてくれます。
ここまでで作り上げてきた穏やかな雰囲気に適したアプローチが
催眠により入りやすい環境を見事に作り上げています。

元々そんなに嫌な感じのする声でもありませんし
ここでは膝から下の感覚がなくなったような不思議な脱力感が味わえるでしょう。
そして最後にしっかりとカウントを数えて催眠を深めてから
しばらくわざと無音にしてその感覚を楽しむ時間を与えてくれます。

古典系の技術(分割弛緩法と沈黙法)を軸にしたシンプルな催眠です。
最初にお姉さんを聴き手が好意を寄せている人物に設定することで
催眠を受け入れやすい下地を作ってから
信頼関係を崩さないよう気をつけながらのんびりと催眠を進めてくれます。

やることがそんなにないおかげで聴き手も余裕を持って取り組めますし
現時点で生まれている感覚を適度に反芻させる機会を設けていたりと
聴き手のことをしっかり考えてくれているところが非常に印象的でした。

声を小まめに移動させて脳を軽く混乱させようとする意図も見られますし
作りはシンプルでも面白味のある入りやすい催眠だと思います。
私の場合は足が強烈に重くなるのを感じました。



心満たされるあまあまなエッチ
エッチシーンは35分ほど。
プレイはおちんちんの愛撫、キス、手コキ、玉揉み、耳舐め、指舐めです。

エッチな効果音はありません。
セルフもありません。

「これから どんどん気持ちよくなるよ 私の声を聞くごとに 感度が増していく」
催眠を使って主人公を十分にリラックスさせたお姉さんは
彼にもっと幸せになってもらうためのエッチな責めを開始します。

エッチは事前に暗示を使って体の感度を上げたりおちんちんを勃起させてから
最初は手で主におちんちんを、しばらくすると口で唇や耳を刺激します。
プレイの一覧を見ればわかるように全体的にソフトなプレイが多く
さらにおちんちんへの責めはすべてパンツを穿かせたまま行っています。
催眠と同様に少しずつ気持ちよくなっていくタイプのエッチと思ってください。

「可愛い可愛いおちんちん もっと 気持ちよくなってね」
感度上昇後に行う最初のプレイはおちんちんへの愛撫。
指1本だけを使ってつつーと竿を撫でてから
「しこしこ さわさわ」と擬音語を言ってゆっくりとおちんちんを揉みほぐします。
先の暗示によって敏感になった感覚を確認するための準備運動的な位置づけです。

「はい ひざまくら してあげる ふふふ 頭 ふわふわでしょ」
それが終わるとわざと責めを停止するちょっぴり意地悪なシーンもあるのですが
彼女が優しい声で膝枕をしながら頭を撫でてくれる様子を聴いていると
もどかしさよりも安らぎを強く感じるのではないでしょうか。
そんな感じで彼女は聴き手に充足感を与えながらプレイを進めています。

メインのプレイは後半の口による責め。
キスと耳舐めを小まめに切り替えながら大量のちゅぱ音を鳴らして興奮を高めてくれます。
暗示もそこそこ登場しますが、がんじがらめにするのではなくて
彼女に責められている雰囲気を漂わせながら絶頂しやすい環境を整えてくれる
エッチな要素をやや重視したプレイが繰り広げられています。

「お口まんこ いいでしょ? おちんちんが じゅぼじゅぼってされているみたいでしょ?」
それを象徴するのが一番最後に登場する指舐め。
事前にこちらの指をおちんちん、彼女の口をおまんこになぞらえてから
激しくエロい唾音を鳴らして絶頂へと追い込みます。
指舐めと明言されているのでそこまで強烈には感じないかもしれませんが
思わず股間が熱くなったりピクピク反応する人もきっといるでしょう。

最後のカウントと同時に訪れる絶頂のタイミングでは
股間に震えるような心地よい衝撃を感じることができました。
他で味わったドライオーガズムよりは明らかに弱い快感なのですが
そのぶん精神的な幸福感が実感しやすいと思います。

このように、お姉さんの温もりが感じられるあまあまなエッチが繰り広げられます。



お姉さんとの一体感が得られる作品
催眠っぽさをややぼかしたタイプの癒し系作品です。

催眠の目的を心身のリフレッシュに定め、上から押し付けるようなセリフを極力避けながら
ストレートな暗示とほのめかすような暗示を組み合わせて催眠とエッチを行っています。
エッチの内容などを見ればわかるように甘やかすタイプの作品ですから
肉体面はやや物足りない反面、精神的な癒しは大いに得られます。
お姉さんの真心のこもったセリフの数々が心を温めてくれました。

「私の口 温かいでしょ? おまんこと 同じかもね」
中でもエッチの後半で登場する上のセリフのような暗示が見事です。
作品のテーマやお姉さんのキャラを考えると
「~するようになる」みたいな暗示は雰囲気を損なう恐れがあります。
だからわざと表現を曖昧にして聴き手自身に感じ取ってもらうように働きかけています。

サイクロンミントさんと言うと基本的な催眠のかけ方はしっかりしているのですが
作品のテーマに適した催眠を施す技術に関して見ると
大手のサークルさんにやや遅れを取るサークルさんと私は認識していました。
それが本作品を通じて少し改められたことが一番の収穫です。

催眠は沈黙法の使い方が適切で効果的に感じます。
沈黙法と言うと大そうに聞こえるでしょうが、要は何もしゃべらないだけです。
でも「この気持ちよさに浸っていてね」と言われてから無音になると
心地よい感覚が何やら一気に広がっていくのがわかります。

エッチは物理的な責めを極力浅くした、最近ではあまり見かけないタイプです。
焦らし系なので最中はそれなりに疼くでしょうが
絶頂の時間を長めに取ることで十分に発散させようとする工夫が見られます。
ちゅぱ音そこそこ、淫語ごく僅か、喘ぎ声はありません。

年上の女性との幸せなひと時を過ごせる作品です。
癒されたい、甘やかされたいなど精神的に飢えているノーマルな方にお薦めします。

CV:小粋さん
総時間 1:03:23


オススメ度
■■■■■■■□□□ 7点


体験版はこちらにあります

おててレッスン! ~妹の手コキサポート~

サークル「しらあえプロジェクト」さんの同人音声作品。

既に6作品がリリースされている同サークルさんの看板シリーズ第1作目は
献身的な妹がきめ細かいオナサポで優しく焦らしながら射精へと導きます。
総時間27分のかなり短い作品なのですが、オナサポボイスとしての完成度は高く
しっかりと準備をしてから少しずつ性感を高める形でプレイを進めます。

最中は焦らすシーンがかなり多いため、何度ももどかしさを感じるかもしれません。
でも最後の最後に訪れる快感がすべてを吹き飛ばしてくれるでしょう。



気持ちのいい射精をするために必要なこととは?
妹の指示に従いながらオナニーするお話。

「やっほー お兄ちゃん 元気?」
妹は明るく可愛い声の女の子。
気持ちいいオナニーがしたい願望を抱くお兄ちゃんに呼び出された彼女は
見下したりせずむしろ嬉しそうに彼のお手伝いをしてあげます。

音声作品におけるオナサポは最も人気のあるジャンルの一つなのですが
その作品の多くはプレイそのものの内容や進め方によって個性を打ち出しています。
それに対して本作品はもう一歩視野を広げて
「どうすれば時間内に最も気持ちよく射精できるか」を考えて作られています。

「お兄ちゃんたら オナニーしだすと おちんちんしこしこするのに 夢中になっちゃうから 誰にも邪魔されないように 注意しておかないと 大変だよ」
その証拠に彼女はまずこちらがオナニーに臨める状態になっているかを確認します。
具体的には1人きりになれているか、精液を受け止めるティッシュは手元にあるか
そして妹の指示に従う心の準備ができているか、などです。

人によっては余計なことだと思うかもしれませんが
射精の直前にトラブルが発生したら精液の量も勢いも一気に減ってしまいます。
心置きなく作品に没頭するための必要不可欠なシーンと言えるでしょう。

「じゃあまずは リラックスするために 深呼吸しようか?」
「よし、準備は整った じゃあオナニーするぞ」と思わせておきながら
彼女はまだおちんちんに手を触れることすら許してくれません。
そればかりか逆に心を落ち着けるための深呼吸をするよう指示してきます。
ちなみにオナサポ作品で深呼吸を求められるのはこのシリーズくらいしかありません。

催眠音声を聴いている人ならわかるでしょうが
深呼吸をすると人間なら誰でも心が平穏な状態へと移行します。
そして平穏な状態になると他人の言うことに耳を傾けやすくなります。

これから行われるオナサポは非常にきめ細かい指示を出してくるため
彼女の声にいかに素直に従えるかも重要なポイントになります。
そのための心の準備として深呼吸をするわけです。
こうやって彼女はやや遠回りをしながら最後の射精に向けて最高の環境を整えてくれます。



ちょっぴり意地悪に、でも励まされながら
本格的なオナニーシーンはおよそ19分間。
プレイは玉揉みとオナニーです。
エッチな効果音はありません。

「じゃあ お待ちかねの おちんちん 触ってみようか?」
心置きなくオナニーに専念できる準備を終えたところで
ようやくズボンを脱いでパンツの上からおちんちんを優しく揉む指示が出ます。

「袋の中の玉を 優しく転がして もみもみ」
プレイが始まると妹はセリフの合間に「もみもみ」「しこしこ」といった擬音語を使って
こちらがどれくらいの強さやペースでおちんちんを刺激すればいいかを教えてくれます。
おかげで文字通り頭の中を空っぽにした状態でプレイに没頭できるでしょう。
それ以外の部分、例えばどこをどうやって刺激すればいいかも細かく教えてくれます。

「仕方ないなぁ それじゃおちんちん 触らせてあげる でーも 触っていいのは 中指1本だけ」
そして彼女は聴き手がより性感を高められるように
わざと焦らしながらプレイを進めます。
パンツ越しに竿と金玉を揉み、脱いでからも指一本で裏筋を撫でるだけ
続いて同じく亀頭をゆっくり撫でるだけと意地悪なプレイが多く
最中は早くおちんちんをしごきたい感情がきっと高まるはずです。

でも彼女はそれも気持ちよく射精してもらいたいから行っているに過ぎません。
行為自体は確かに意地悪なのですが、その声は純真そのもの。
こちらの痴態を見下すことなく、むしろ応援するような姿勢で指示を出します。

「私の言うリズムに合わせて 優しく ゆーっくり しこしこしようね」
最大の目玉であるオナニーシーンは12分間。
ゆっくり、ややゆっくり、標準、速くと4つのスピードを設定し
それを12~16回の間隔で小まめに変化させながら射精へと追い込みます。


序盤はゆっくり→ややゆっくり→ゆっくり→ややゆっくり、といった感じで
ここでも彼女はじりじりと性感を高めるようにプレイを進めます。
しばらくするともう少し速くなるので、先ほどに比べればもどかしさは少ないのですが
標準から一気にゆっくりにペースダウンした時などはかなりクルものがあります。
射精できそうな状態を長めに維持してから吐き出させるスタイルですね。

「出して! お兄ちゃんの精液 いっぱい出してっ!」
そうして待ちに待った射精の瞬間はやはり突き抜けるようなものがありました。
ここまで様々な工程を経たうえで射精をしたからこそ
今回のようなより大きな快感が得られたのだと思います。

ただひたすらしごかせるのではなく
考えながらオナサポを進めているところに大きな感銘を受けました。

このように、練りに練ったハイレベルなオナサポが繰り広げられます。



安定感のあるオナサポ作品
1作目ながらも非常にレベルの高い作品です。

全体を通して見られる独特なアプローチ、そしてプレイにおける細かい指示。
あらゆる要素が聴き手を一段高い射精に導くことへと集約されています。
個々のプレイやシーンだけを見れば本作品より勝っているオナサポ作品もあるでしょう。
しかし総合力ではやはり本作品に軍配が上がります。
ここまで完成度の高いオナサポ作品はそうそうありません。

オナサポ作品が脚光を浴びている現在でも
本シリーズに並ぶ作品は吟遊夜会さんの「魔汚館」シリーズくらいしかありません。
理由は常に目的意識を持ちながらプレイを進めていることと
聴き手が無理なく快感に没頭できるように適切な指示を与えているところにあります。

射精という行為はなんだかんだいってデリケートですから
万全の状態でそこへと持って行くのは結構大変なことだと思います。
だからこそ、それを見事に成し遂げている本作品は素晴らしいと言えます。

焦らしっぷりが結構手厳しい部類に属するのですが
雰囲気があまあまですし、そもそも総時間が短めなので大丈夫かなと。
心を折るのではなく励ます方向で妹はこちらに語り掛けてくれます。
寸止めシーンはありません。

1点気になったところを挙げさせていただくと
おちんちんへの責めに関する指示は本当にきめ細かいのですが
最中に妹は心を盛り上げる系統のセリフをあまり言ってきません。
「妹の指示に従って目の前でオナニーするなんて お兄ちゃんは変態さんだね」
みたいに、見られているシチュを使って羞恥心を煽ってくることもありません。

そういう意味では肉体的な快感に限定されている部分もあるため
1~2日溜めた状態で聴いたほうが楽しみやすいと思います。
罵声もありませんし、属性はノーマル~ややM向けです。
淫語そこそこ、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

3年以上前に出たにもかかわらず、今の作品とも対等に渡り合える実力を持つ作品です。

この「おててレッスン! 」シリーズは他にも年上のお姉さんとかロリババアとか
様々なタイプの女性がオナサポをしてくれます。
どの作品も似たような進め方がされていますので
皆さんの好みに合わせて作品選びをしてみてください。

おまけは桃山さんによるPRボイスです。

CV:桃山小鳥さん
総時間 本編…26:50 おまけ…1:38


オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

催眠オナクラM性感 リノ ~逆NTR体験ゲーム~

サークル「窓際クルセイダーズ」さんの催眠音声作品。

同サークルさんの看板シリーズ3作目にあたるこちらの作品は
オナクラ嬢が催眠を使って逆NTRの感覚を味わわせてくれます。
彼女に心を乗っ取られる感覚を存分に味わってもらうために
今回は過去作以上にエッチで心への責めに力を入れています。

2次元・3次元問わず好きな女性への想いがだんだんと彼女に塗り替えられることで
背徳感や屈辱感といったブラックな快感が湧きあがってくるのを感じるでしょう。



オナクラ嬢の寝取られサービスとは
オナクラ嬢のリノに催眠をかけられオナニーをサポートしてもらうお話。

「あ いらっしゃいませ 当店へようこそ」
リノは素朴で優しい声の女の子。
初来店した主人公にお店のコンセプトを軽く説明してから
早速催眠に入るための準備を始めます。

本作品は催眠をかけてくれるちょっと変わったオナクラ店を舞台に
彼女が恋心を意中の女性から自分へと切り替えさせるように働きかけてきます。
寝取られと呼ばれる比較的ブラックなジャンルをテーマとしているのですが
彼女の声や作品の雰囲気はそうとは思えないほどにとってもマイルド。
あくまで寝取られ気分を味わう程度に留まっています。

催眠は2パート14分ほど。
最初はお馴染みの深呼吸と脱力で心身を適度にリラックスさせます。
深呼吸はこちらのペースで、脱力は全身を下から上へなぞるように意識を向けます。

「意識を向けると 力が抜けていくのを 感じることができますね」
「力が抜けていくと 温かく感じるかもしれませんね」

リノは決して聴き手を押さえつけるようなことはせず
例えば脱力の際は上のセリフのように表現を和らげて言葉をかけてくれます。
彼女の声自体が元々ほのぼのとした癒し系ですし
この2つの相乗効果で短時間の割には結構のんびり、スッキリする感じがするでしょう。

「私も恋 好きです あんなに楽しい気分って 他には変えられません」
また脱力が終わってから改めて好きな人がいるかを確認してくるシーンもあります。
彼女の言う通りにその女性とデートしている様子をイメージしていると
胸のあたりにぼんやりと温かさを感じるかもしれません。
彼女はそのようにして声に従うことにも幸せを感じさせてくれます。

「深く 深く落ちていく 深く落ちるのは気持ちいい」
そして最後は短めのカウントを交互に数えながら
催眠を軽く覚ましたり再び催眠状態に戻したりを繰り返します。
催眠に戻す際にしっかりと後追い暗示を入れてくれますから
そこで心がストンと落ちるような不思議な感覚が味わえるでしょう。
ちなみにこの動作はエッチシーンに入った後も何度も登場します。

古典系の王道的な技法にちょっぴり作品のテーマを絡めた手堅い催眠です。
短い時間の中でやることをかなり絞り込み
それらをリノが催眠に適した演技でしっかりとカバーしながら進めています。

古典型の催眠誘導を14分で完成させるのは相当に難しく
暗示の質やボリューム面でやや物足りなくも感じるのですが
少なくとも時間以上の催眠効果は得ることができました。
脱力シーンでの体の重み、深化での心が温かくなったり落ちる感覚
いずれも催眠にある程度慣れている人なら十分に体験できると思います。



心を少しずつ浸食されていく感覚
エッチシーンはおよそ20分間。
プレイはオナニー、記念撮影です。

「あなたが 気持ちよくなれるところ 触ってみましょうか」
主人公を適度な催眠状態に導いたリノは
彼に逆寝取られ感覚を味わってもらうためのゲームを開始します。

今回行うゲームは彼女に射精させられたら負け
我慢できたら勝ちという単純明快なルールです。
要は彼女の指示に従わなければいいのですが、十分な催眠に入っていた場合
少なくともその声に対して強硬に抵抗するのはかなり難しいと言えます。

しかも彼女はプレイを進めながら適度にカウントを数えて
先ほど行った半覚醒→催眠状態を何度も往復させます。
これによって催眠を維持しやすくなっているのと同時に
後になるほど彼女の言うことに抗い難い心の環境ができあがっていくわけです。

「あなたの愛情の強さを 見せてください 快楽になんか負けませんよね?」
作品のテーマである寝取られを意識したセリフももちろん登場します。
彼女は自分が絶対的に有利な状況にあると考えているのか
「自分のモノになれ!」みたいな強引な言い回しはできるだけ使わず
逆に自分の誘惑を振りほどくように頑張るよう声をかけてきます。

「これってリノにとってはマイナスなんじゃない?」と思うかもしれませんが
彼女はこのまま順当にプレイを進めていけば彼が堕ちることがわかっています。
だから催眠を継続するのに障害となる心の抵抗を取り除くことに力を入れているわけです。
こんな感じで彼女は心への責めを非常に重視しながらプレイを進めています。

「次はパンツの上から触ってみましょう 大丈夫 少し気持ちよさを味わうだけだから」
オナニーの様子はと言うと、ズボン越し→パンツ越しの順におちんちんを優しく撫で
しっかりと心が堕ちたのを確認してから最後の最後で直に刺激を与えます。
純粋なオナニーの時間が5分程度とかなり短いのですが
ここまで彼女の声によって植え付けられてきた意中の人への罪悪感や背徳感が
心へのスパイスとなって肉体的な気持ちよさを大きく盛り上げてくれます。

このように、催眠の技術を上手に使った雰囲気重視のエッチが繰り広げられます。



ちょっぴりブラックな気分に浸れる作品
テーマの寝取られを上手に活かしながら心をほんのり貶めてくれる作品です。

あくまで疑似プレイということで作品全体の雰囲気は至って穏やかにし
その中で催眠を使って心を侵食される気分を味わわせながら
寝取られを絡めて実際にそうなったときの感覚を強烈に印象付けてきます。
催眠の段階で適度に幸せな気分を味わっているだけに
その先のエッチでブラックな感覚がぶわっと広がるのがより鮮明に感じられるでしょう。

「私の事 好きって認めますか? 認めたら 絶望的な快楽に浸って 射精できますよ」
リノが必ず聴き手の側から裏切るように働きかけてくるのがすごくいいですね。
彼女に言われて裏切るのならそれほど罪悪感は湧いてこないでしょう。
逆寝取られの気分を存分に味わってもらいたいからこうしているのです。
リアルで相手への想いが強ければ強いほどより楽しめるように作られています。

催眠は過去作同様あまり捻らずストレートな導入と深化を心がけています。
大手サークルさんの有料作品ほどテーマとの親和性は無いのですが
基本に忠実に行われているだけあって催眠に入る感覚は味わいやすいです。
プレイで個性を打ち出す作風のサークルさんですし、特に問題は無いでしょう。

エッチは暗示で雁字搦めにせずやんわりとしたアプローチで印象を操作してきます。
実際に聴いてみると催眠っぽさをあまり感じないかもしれませんが
聴き手の興味を引き、離れられなくするような言い回しが随所に登場します。
純粋な抜きよりも心を犯される感覚を楽しむタイプですね。

一応終盤にカウントを使って感度を上昇させるシーンがあるのですが
これまで何度も行ってきた深化と同じカウントや数え方がされているため
おそらく催眠状態がより深まる感じがする人の方が多いでしょう。
指を鳴らすなど別のトリガーを使用するとか、前暗示をもっと入念に入れるとか
今とは違ったスタイルで感度を上げていったほうが効果的だったと思います。
淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

催眠的な感覚にかなり寄った作品です。
扱ってるテーマがかなり面白く、さらに多くの人が楽しめるように作られていることから
ちょっと変わったシチュの作品が聴きたい人全般にお薦めします。

CV:三森 愛乃さん
総時間 42:22


オススメ度
■■■■■■□□□□ 6点


体験版はこちらにあります

18禁フェチ催眠ドラマCD-妄想実現シリーズ1彼女の匂い-

サークル「キャットハウス」さんの催眠音声作品。

こちらは優しい声のお姉さんが抱きしめながら
暗示によって主に聴き手の体の動きを操作する作品です。

今からおよそ9年半前と大昔に生まれた作品なのですが
そのクオリティは最近の作品にもまったく引けを取りません。
30分程度の短い時間で体が思うように動かなくなったり
逆に自分の意思に反して勝手に動いてしまう体験ができます。



お姉さんの柔らかさと匂いを感じながら
お姉さんに抱きしめられながら催眠をかけられるお話。

「ごめんなさい こんな所に呼び出しちゃって」
お姉さんは明るく清楚な声の女の子。
以前自分を助けてくれた主人公を2人きりになれる場所へと呼び出し
お礼として気持ちいい体験をさせてあげます。
舞台が学校ですからたぶん彼女は彼の先輩なのでしょう。

本作品は今で言うところの催眠風ボイスドラマの要素を色濃く持っており
彼女は作中で「催眠を始めます」などの催眠音声らしいセリフをほとんど言いません。
しかし普通に話をしたり触れ合う中で随所に暗示が登場し
聴いているとだんだん眠くなったり体が言うことをきかなくなってきます。
ストーリー性がある分楽しみながら聴けるでしょうね。

「私 いい匂いがするって? 嬉しい そう言ってもらえて」
また作中で彼女は自分のつけている香水の匂いに何度も意識を向けさせてきます。
催眠に直結するわけではないのですが、没入感を高める効果が見込めますので
もしお持ちならアロマなどを焚いて聴くとより催眠に入りやすくなるかもしれません。
必須ではなく雰囲気づくりの素材といった位置づけです。

催眠はおよそ15分間。
小柄な主人公を抱きしめたお姉さんは
香水の匂いとその大きな胸の柔らかさを感じさせながら深呼吸するように言います。

「ほら こうしてる間にも どんどん力が抜けちゃう」
「ほら 何も考えられない 瞼が重い 膝もガクガク 体はふらふら」

優しい声の女性に抱かれているシチュだけでも十分に心が癒されるのに
彼女は彼に語り掛けるようなスタイルで何度も何度もリラックスする暗示を入れてきます。
「力を抜いてください」みたいに他人行儀な口調を使わないのもいいところ。
作品の雰囲気に溶け込んだ表現を用いながら少しずつ催眠を深めてくれます。

「どんどん重くなるよ まるで腕に重りを吊るされてるみたい」
特に中盤あたりに登場するカウントを絡めた脱力シーンが強力で
1㎏、2㎏と数字を現実の重さに絡めながら入念に手足を動かなくしていきます。
キャットハウスさんは他の作品でもそうなのですが隠喩を用いることが多く
我々が常識的に持っているイメージを利用しながら感覚を正確に伝えてくれます。
聴き手が催眠に入りやすいように暗示をわかりやすく表現しているのもポイントです。

「君の意識も 力も 私の大きな胸に吸い取られていくのをイメージして」
「意識も むにゅむにゅ 力も むにゅ むにゅー 全部」

催眠状態をより深めるシーンも抱きしめながら行います。
上のセリフのように彼女のおっぱいに心身の力を吸いとられていくのをイメージしましょう。
割と入念に脱力を行うため、この時点でそれなりに意識がぼんやりしていると思います。
ベッドに寝ながら聴いていたら軽く落ちるような感じがするかもしれません。

授業が始まり教室へ戻ろうとする主人公を足止めするのを目的に
主に体が動かなくなる暗示を何度も入れてくる運動支配に特化した催眠です。
最初は素直に抱かれていた彼がしばらくすると抵抗を見せる場面があり
この状態を保ちたい彼女が暗示を徐々に強力にして体の力を奪っていきます。
単に「力が抜ける」だけではなく「立ってられない」「膝はガクガク」など
本当に多種多様な表現を用いて脱力感を擦りこむところが非常に印象的でした。

「あら? どうしたの? 意識もまだぼーっとしてるんじゃない?」
また要所要所で彼女は聴き手に上のようなセリフを投げかけてきます。
これによって聴き手自身が無意識的に催眠の入り具合を確認する機会が生まれ
その結果催眠に入る感覚や漂っている感覚をより実感しやすくなっています。
彼女との信頼関係の構築にも役立っていますし
初心者にも結構向いている催眠だと思います。



お姉さんの柔らかい太ももで果てる気持ちよさ
エッチシーンは8分ほど。
プレイは太もも&スカートコキです。

エッチな効果音はありません。
セルフもありません。

「すっごく窮屈そう 今 楽にしてあげるからね」
催眠によって主人公の体の自由を奪ったお姉さんは
はちきれんばかりに勃起したおちんちんを鎮めようと彼のズボンとパンツを脱がします。

エッチは催眠音声らしく暗示を使って絶頂へと導きます。
時間がたったの8分しかないためプレイを1つに絞り込み
時間内にしっかり絶頂できるような環境を整えていきます。

「ゆっくり腰が動きます 私の太ももの上を滑るように」
「ほらほら どんどん速くなる 君の意思に関係なく 腰が動いちゃう」

今回行うプレイはおちんちんを彼女の太ももの上に乗せ
その上にスカートを被せてしごくというもの。
彼女はどんな風に刺激を与えているかを教えながら
体が勝手に動き始める暗示を入れて彼自身に腰を動かすよう促します。
他の催眠音声ではなかなか聴けない非常に珍しいプレイですね。

実際に聴いた限りではある程度の催眠に入っていれば
腰が自然に動くところまではいかなくても、動かさないと気持ち悪く感じるようになります。
「動かしていたほうが気分がいいから動かそう」といった感じでしょうか。
プレイの内容的におちんちんを手でやんわり掴みながら腰を振って楽しむのも有りですし
人によってドライにもセルフにもなるプレイと言えます。

「ほら 全部出しちゃいなさい ほらっ ほらっ ほらっ!!」
そして最後の最後で彼女の声に合わせて絶頂を迎えます。
絶頂の直前に放たれる上のセリフから始まって
絶頂後もしばらくの間語気を強めたセリフをぶつけ続けてくれますから
それに反応して股間にちょっとした刺激が走るのではないでしょうか。

私は今回ドライを目指してみたのですが
他の作品で得たドライ絶頂より一回り小さいくらいの感覚を味わうことができました。
彼女の声の言いなりになるよう何度も何度も念を押してくるおかげで
声によって感覚が自然と盛り上がる体験をする人は比較的多いと思います。

このように、短時間ながらも絶頂しやすいプレイが繰り広げられます。



短くまとまっている作品
短時間での性的なリフレッシュに適している催眠音声です。

ドラマっぽい柔らかなセリフを使ってリラックスしやすい雰囲気を作り上げ
暗示の内容を絞ってそれを何度も入れながら確実に体が動かなくなるよう導きます。
その先のエッチも催眠と同様に運動の制御をテーマとしており
催眠で得た感覚を流用する形でさらなる興奮を促し絶頂へと持って行きます。

催眠において体が動かなくなる類の反応は初期に起こることが多く
それだけに催眠の経験が浅い人でも割と味わいやすい感覚です。
手足が妙に重いとか、動かしたくないといった体験を多くの人がするでしょう。

しかし深い催眠状態に入った時のような
何も考えられなくなるほど頭の中がとろとろになる感覚は得にくいかもしれません。
というのも、お姉さんは体の脱力には確かに力を入れているのですが
その一方で心の脱力についてはそこまで入念に行っているわけでもないからです。

これは今回の催眠のテーマが運動支配に特化しているのが原因と思われます。
催眠は大きく分けて運動支配、感覚支配、記憶支配と3つのレベルがあるのですが
運動支配は比較的浅い催眠でもうまくいくことが多いため
お姉さんはわざと深い催眠状態へと誘導しなかった節が見られます。
あまりに深い催眠状態だと体を動かしたくない気持ちが異常に強くなり
その結果エッチで腰を動かす暗示を入れても効かない場合があるからです。

しっかりとした目的を定め、かつそれに最適な催眠を施しているのが実に見事です。

エッチは今の催眠音声では当たり前のようになっている感度の強化をほぼ行わず
彼女に抱かれながらヘコヘコ腰を動かしているシチュだけで興奮を高めています。
そういう意味では結構珍しいタイプのエッチなのですが
事前におっぱいの柔らかさや太ももの感触を十分に意識させてくるのもあって
予想以上に股間が熱く盛り上がっていきました。
個人的にはイキやすいエッチだと思います。
淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

長い時を経た今でも新鮮な気持ちで楽しめる万人向けの作品です。
30分で1000円はお高い部類に属するのですが
製作時期の古さやクオリティの高さを考慮して
特にマイナスせず以下の点数とさせていただきました。

CV:あんじゅさん、紅月ことねさん(冒頭の注意事項と解除音声でのみ登場)
総時間 30:57


オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

癒湯月亭 -恋人コース 美月-

サークル「恋夢」さんの同人音声作品。

同サークルさんの活動開始1周年を飾るこちらの作品は
瑞々しい声の若女将がマッサージ・お風呂・耳かき・エッチで日頃の疲れを洗い流します。
専門店らしいきめ細かなサービスだけでなく物語としてもしっかり作り込まれており
サービスを進めていくにつれて彼女自身のこともわかるようになっています。

エッチはスローセックスをテーマに
とことんまで焦らして最後の最後に大きく1発射精するスタイルがとられています。



山奥の旅館で味わえる特別サービス
癒湯月亭(ゆゆつきてい)の若女将「美月(みつき)」からサービスを受けるお話。

「本日は 癒湯月亭へご足労いただき 誠にありがとうございます」
美月は丁寧に話す優しい声の女性。
山奥にあるこの旅館へと遠路はるばるやってきた主人公を温かく出迎えると
今回行う「恋人コース」のサービス内容を説明します。

恋人コースは文字通り彼女が一夜限りの恋人になって
マッサージ・お風呂・耳かき・エッチの4種のサービスをしてくれます。
宿泊形式のリラクゼーションスポットといったところでしょうか。
サービスの時間は6分~15分とやや短いのですがバリエーションに富んでいます。

「山の中腹に位置する癒湯月亭はその名に恥じず 個室露天風呂と そこから見える極上の月 それらをもって 最高級の癒しを ご来亭いただいたお客様にご提供させていただいております」
また、専門店形式の作品の多くがサービスそのものに力を入れている中
本作品は旅館の立地や宿泊する部屋の構造など
物語の舞台となる癒湯月亭そのものにもきちんとした設定がされています。

最初にどばっと説明的に教えるようなことをせずに
サービスを進めながら必要に応じて教えてくれるスタイルも自然でいいですね。
物語を聴き進めながら少しずつその世界にも入っていける作りになっています。

「男の人の前で裸になるなんて やっぱり恥ずかしい もう あんまりジロジロ見ないでって言ったのに」
今回お相手を務める美月は落ち着き払っていますがかなり若々しい声をしており
各サービスの内容を丁寧に説明しながら流れるような手つきで行います。
しかし一緒にお風呂に入るシーンで妙に恥ずかしがるなど初々しい姿も見せてくれます。
こういったプロらしからぬところも彼女の魅力の一つと言えるでしょう。



ちょっぴり変わった趣向の耳かき
非エロのサービスは全部で3パート。
手もみマッサージ、露天風呂への入浴、美月オリジナルの耳かきが行われます。

最初のマッサージは旅の疲れを軽くほぐすのを目的に
足、腰、肩を手や指を使って揉んでいきます。
「すいー すすっ」と布を擦るような滑らかな音が使われており
それがどの部位も左右にスライドしながら鳴り響きます。
聴いた感じだと単一の効果音をループさせているように思われます。

「胸の筋肉や肩の前側が凝ってくると猫背がひどくなってしまいます 前から揉みこむことで 身体を後ろ側に逸らしながらマッサージができますの」
最後の肩のマッサージを向かい合う体勢で行っているのは珍しいですね。
その健康面での理由をしっかり説明しながら
おっぱいの谷間を見せつけて性的な興奮をほんのり誘ってもくれます。

このように、非エロの段階からエロをちらつかせてゆっくり興奮を高めてくれるのが
他の作品ではあまり見られない本作品の大きな特徴です。

その要素が最も強いのが次に登場する入浴シーン。
ここでは一糸まとわぬ姿になった彼女と温泉に浸かりながら
目の前に広がる絶景を眺めたり談笑します。
お互いの体を洗ったりするシーンはありません。

「甘えてくださいね わたくしの身体に 恥ずかしがってばかりでは もったいないですよ?」
景色や人の出会いといった割とシリアスなお話をしながら
しっかり寄り添って胸を押し付けてくる美月の焦らしがなかなかにグッときます。
露骨なエロじゃない分、余計に想像力を掻き立てられるシチュではないでしょうか。
癒しを与えつつ来るべきエッチの準備を着々と進めていくわけです。

癒し系サービスのメインとなる耳かきは13分間。
布団に横になった状態で彼女に寄り添われながら
左→右の順にまずは耳舐めで耳の内外を適度に湿らせ
それから耳かき棒のみを使って綺麗にします。
彼女はこの行為を「耳舐めかき」と呼んでいます。

耳かき音は「くち にちゅ」という水分の高い音が使われており
それが左右に小刻みにループしながら鳴り響きます。
「衛生的にどうなのよ?」とかいうのを置いておけば個性的な耳かきですね。
一般的な耳かき音声とは音質がかなり違うと思ってください。
個人的にはこれだと耳かき好きの人は物足りなく感じるんじゃないかなと…。



焦らしまくるからこそ得られる大きな快感
エッチシーンは2パート22分ほど。
プレイはオイルマッサージ、SEX(騎乗位)です。
どちらもややリアルな効果音が鳴ります。

「当亭の温泉が混じった滋養効果の高いオイルです これで全身をハンドマッサージしていきますね」
3つのサービスで主人公を適度なリラックスと興奮状態に導いた美月は
いよいよ裸になって寄り添いながら彼の全身をゆっくりと撫で始めます。

エッチは引き続き彼女が責め続ける形で行われます。
先のサービス同様ここでもソフトな責めに徹しており
彼女にゆっくりと焦らされながらじわじわとイかされる気分が楽しめます。

オイルマッサージは体を上から下へとなぞるように塗り拡げながら
乳首やおちんちんを最初わざと避けてもどかしい気分を高めてくれます。
どの部位も単一の音なのが残念ですが
粘性の高いくちゅ音を手の動きに合わせて鳴らすなど演出面では光るものがあります。

「ふふっ オイルがこすれてチュプチュプいってますわね 卑猥な音は鳴っているのに 肝心な所には触れてもらえない」
今までお淑やかに振る舞っていた美月がちょっぴりSっ気を見せるところもポイント。
プレイの内容と相まってM属性が少しでもあるとより興奮できるでしょう。
雰囲気は引き続き穏やかなのであくまでややMあたりのプレイです。

「せっかくの恋人なのですから お互いの大事な部分がどうなって 今どう感じているのか わかったほうが 面白いと思いませんか?」
最も盛り上がるのはもちろん最後のSEXシーン。
挿入してからまずはじっくりとお互いの性器の感触を確かめ合い
それから最初はゆっくり、射精直前のみややハイペースでピストンします。
テーマであるスローセックスをかなり意識したものです。

音声開始から50分近く時間がたち、なおかつ断続的に性的刺激を受けてきただけに
多くの人が心と体にエッチな火照りを感じているはずです。
ですからここでの責めが比較的ソフトでも抜くにはそんなに困らないでしょう。
物語の主人公になりきって、彼と一緒に射精できる環境がしっかりと整えられています。

このように、ゆっくりまったり愛し合うエッチが繰り広げられます。



物語の雰囲気に浸りやすい作品
諸々のサービスそのものよりも一つの物語としての完成度の高さが耳を惹く作品です。

美月は主人公に癒しと最高の射精感を味わってもらうために
時間をかけて着々と準備を進めながらサービスを行ってくれます。
時間的な短さ故に個々のサービスはそれほど優れているわけでもないのですが
目的を達成するための必要不可欠なパーツとしてきちんと機能しています。
耳かき音声とは対極の位置にあるバランス型の癒し系作品だと思います。

「忘れないでください あなたを一日だけ愛した美月という一人の女性が ここにいたことを」
そして物語の最後まで聴くと、美月がなぜ焦らしを重視したサービスを行うのか
なぜ時折プロらしからぬ反応を見せるのかがわかるようにもなっています。
こういったボイスドラマ的な要素が作品の魅力を一気に高めています。

昨今の癒し系作品はサービスを如何にリアルに演出するかにこだわっており
本作品はそれらと明らかに一線を画す作風を持っています。
ですから癒し系作品を聴き慣れている方でも新鮮な気持ちで楽しめるでしょう。

しかし個々のサービスにおける演出はやや残念と言わざるを得ません。
効果音のレベルが飛躍的に上昇した現在において
耳かきやマッサージをループ音で演出するのはやはり厳しいです。
他にも湯船に入る音はあるのに入っている最中のお湯が揺れる音が無いなど
主に効果音において「ここをこうすれば」と思える部分がいくつかあります。

エッチはプレイのソフトさをシチュで補う珍しいタイプです。
獣のように貪り合う激しいエッチが好きな人には向きませんが
しっとりとした雰囲気で愛し合う大人のエッチが好きならかなり楽しめます。
くちゅ音それなり、淫語そこそこ、ちゅぱ音と喘ぎ声ごく僅かです。

雰囲気を大事にした癒しのストーリーが楽しめる作品です。
年上の女性に癒されたい、一風変わった癒し系作品が聴きたい人にお薦めします。

本作品は現在、通常価格より400円安い700円で販売されています。
購入される場合は値引きが終わる2015年1月上旬より前がお薦めです。

CV:真中ゆきさん
総時間 1:03:56


オススメ度
■■■■■■■□□□ 7点


体験版はこちらにあります

追記
コスパは標準価格の1100円で計算しています。


神楽坂瞳の催眠の部屋 ~癒しボイスで射精管理

サークル「シャーベットソフト」さんの催眠音声作品。
主にAVGを作られている商業系のサークルさんです。

今回紹介する作品は、同サークルさんの別ゲームに登場するお淑やかなお姉さんが
癒しをテーマとした催眠とエッチで聴き手の心と体を満たします。
40分弱と比較的短い作品の中ですべての要素を癒しで統一し
比較的オーソドックスな催眠誘導で程よいリラックスを与えてくれます。

タイトルに「射精管理」とありますが手厳しいプレイはほとんどありません。
彼女の優しさ、柔らかさに包まれながら幸せな気持ちで射精を迎えることができます。



彼女の声の近さやお尻の柔らかさを感じながら
神楽坂瞳(かぐらざか ひとみ)に催眠をかけられ癒されるエッチをするお話。

「こんばんは お客様 お待ちしておりました 神楽坂瞳です」
瞳はお淑やかで可愛い声の女の子。
催眠の部屋へとやってきた主人公を和やかに出迎えると
彼をベッドに座らせながら今回行う催眠に関する説明を始めます。

本作品は今からおよそ9か月前に発売されたAVG
麗華の館 ~催眠遊戯への招待状」に登場する
彼女の抱き枕カバーの特典CDを商品化したという珍しい経緯を持っており
彼女が安眠誘導を目的とした催眠を施してくれます。
ちなみに私はこのゲームを一切プレイしたことがありません。

「私たちの使う催眠は 決して怖いものでも 人を操るようなものでもありません」
瞳はゲームの説明によるとおっとり清楚系ビッチキャラらしいのですが
作中では悪女っぽい部分はまったく見せず、事前に催眠に対する心得を教えてくれたり
一夜限りの恋人として添い寝をしてくれたりと、親身になって催眠を行ってくれます。

催眠そのものだけでなく、この彼女の姿にも多くの人が癒しを感じるでしょう。
こちらのことを常に気遣いながら天使のような声で語り掛けてくれます。

催眠誘導は3パート16分間。
まずは彼女の声に合わせて深呼吸をしながら全身を脱力します。

「重さが 体にのしかかってるのをイメージして 例えば 私のお尻」
脱力は体の上から下へ流すように行うよくあるタイプなのですが
彼女がこちらにのしかかるイメージを使って効果的な脱力を促してきます。
そのお尻が乗せられる下腹部のあたりにほんのり圧迫感があるかもしれません。
女性と直に触れ合っているイメージも心をほぐしてくれるでしょう。

「全身の力が抜けたところが ぽかぽかと もう温かい」
お次は事前に彼女におちんちんを軽く握る指示を受けてから
力が抜けた部分に温かさを感じます。
催眠誘導の段階でエッチなプレイが登場するのはちょっと珍しいですね。
先ほどの彼女の温もりと自分の手の温かさが合わさって
特に股間にぽかぽか、じんじんとした温かさが湧いてくると思います。
きちんと何かに関連付けながら感覚を呼び起こすアプローチが見事です。

「底の闇で あなたのおちんちんと お尻を繋ぐ前立腺が 私の声で響いている」
そして最後は彼女と手を取り合いながら深い心の底へと向かいます。
その場所は暗くて深いけど温かくて気持ちいい最高のリラクゼーションスポット。
彼女の温かい声が生み出すイメージがさらに心を安らげてくれます。
カウントを数えたりしないので一気に落ちる感覚は味わいにくい代わりに
ゆっくりと下りていくようなおぼろげな落下感が得られるでしょう。

適度にリラックスさせてからイメージで落としてくる至ってシンプルな催眠です。
最初にある6分ほどのドラマパートで今回の催眠の目的やコンセプト
さらに彼女自身の人間性を伝えてある程度信頼できる環境を作り上げてから
パートごとにやることを絞り、それらをイメージさせながら進めています。
催眠系のゲームを作られているだけあって催眠の基本もきっちり押さえられています。

ですが元々の時間が非常に短いこと、それに付随してそれぞれが簡略化されていること
全体的に暗示が少なく内容も散発的であることから
この催眠を受けて深い催眠状態へと到達できる人はそこまでいないと思います。
私のようにやや浅いあたりで留まる人が多いのではないかなと。

この先で行うエッチの内容的にそこまで深い催眠状態に持って行く必要も無いですし
サークルさんがわざとこのあたりに留めた可能性もあります。
何にせよ、深い催眠状態を楽しめる系統の作品ではないことだけご留意ください。



2人で真っ白な頂上へ
エッチシーンは9分ほど。
プレイは疑似手コキです。

エッチな効果音はありません。
セルフは有りになります。

「じゃあ 今度は逆に 光が差し込んでくる 上の方に 浮かんでいきましょう」
催眠を使って主人公を深く気持ちいい世界へと導いた瞳は
今度は元来た道を戻って浮き上がりながら彼のおちんちんを手で慰め始めます。

エッチは事前に自分でおちんちんを握っていた手を彼女のものとイメージし
かなり長いカウントをゆっくりと数えながら
数カウントごとにプレイの様子を教えたり気持ちよくなる暗示を入れてくれます。
最中のしごく強さやペースは特に指定されません。
最後の瞬間までじっくりと気持ちを高めながら射精を我慢し続けましょう。

「気持ちいい 根元が少しずつ 上下にゆらゆら 気持ちいいペースで 快感が広がっていく」
彼女は彼に最高の射精を迎えてもらうために
体が波間を漂うかのようなゆっくりとした様子でおちんちんに刺激を与えます。

プレイ自体はかなりソフトな部類に属するのですが
適度に体が火照っていること、気持ちよくなる暗示を入れてくれること
彼女の声そのものがやや色っぽくなることから
股間にエッチな熱が蓄積されていく感じは味わいやすいです。

「まだイっちゃダメ もう少し 我慢してくださいね」
我慢できずにイキそうになる主人公を瞳が制止するシーンも登場します。
ですが意地悪なプレイのはずなのにちっとも嫌な感じがしません。
彼女がこちらをもっと気持ちよくしたいと思っているのが伝わってくるからです。
その証拠に天使のような慈愛に満ちた声で彼女は上のセリフを言ってくれます。

射精は最後の最後に1回だけ行います。
9分あれば肉体的な興奮は十分に得られるでしょうし、何より心が満たされています。
この幸福感がいつもより少し上の射精感を与えてくれるでしょう。

このように、女性に癒され満たされる気分が味わいやすいエッチが繰り広げられます。



かなりのリラックス効果が見込める作品
癒しのテーマに即した催眠とエッチが心を温めてくれる作品です。

柔らかく温かいイメージを扱った催眠、ゆっくりと優しく射精させてくれるエッチ
そして終始穏やかで慈愛に満ちた瞳の声。
作品を構成するすべての要素が癒し一色に染まっています。

時間の関係で十分な催眠効果や性的快感は期待しにくいところもあるですが
作品を聴く前後で自分の心が驚くほど安らいでいるのは強く実感できます。
短時間でのリラクゼーションにかなり向いている作品と言えます。

「待って そのまま膝枕して 頭 かいてあげます」
瞳が醸し出す女性ならではの癒しのオーラが何より印象的でした。
彼女は催眠やエッチの最中だけでなく、精液を吐き出した後も
タオルで丁寧に拭いてから膝枕をして快感の余韻を楽しませてくれます。

そういったきめ細かな心遣いが聴いていて実に心地よいです。
作品全体の雰囲気づくりは商業系サークルさんらしいレベルの高さを感じます。

催眠は正攻法の催眠を施しながら声を適度に左右を振り分けて
こちらの意識を混乱させようともしてきます。
しかし催眠の要となる暗示が一般的な作品に比べるとどうしても物足りないです。

エッチはプレイを一つに絞り込んで心身両面の興奮を継続的に高めてくれます。
淫語を乱発するような露骨な興奮促進要素はありませんが
彼女の手厚いもてなしがもたらす心の充実感が射精しやすい環境を作り上げています。
淫語とちゅぱ音ごく僅か、喘ぎ声はありません。

処女作として見れば比較的レベルの高い作品です。
価格が1000円と割高なのが少々残念ですが
作品の世界観はしっかりしてますし、内容に納得がいくのでしたら普通に楽しめます。

CV:片倉ひなさん
総時間 38:41


オススメ度
■■■■■□□□□□ 5点


体験版はこちらにあります

催眠耳奴隷~メイドのご主人様調教~

サークル「blood_cloak」さんの同人音声作品。

本作品はお淑やかだけどちょっぴりブラックな部分も持っているメイドが
耳かきや耳舐めをしながら主人公を自分のモノにしていきます。
エッチシーンでのプレイを100%耳責めに絞った個性的な作りをしており
長時間に渡る大ボリュームなちゅぱ音が自然な興奮を呼び起こします。

作品のタイトル及び説明文から催眠音声と思われる方が多いでしょうが
私が聴いた限り催眠に関する要素は非常に薄いです。
そのため当サイトでは同人音声として紹介をさせていただきます。



いつも冷たいご主人様へのお仕置き
メイドのソフィアに耳を徹底的に責められるお話。

「お帰りなさいませ ご主人様 お荷物 お預かりいたします」
ソフィアは落ち着いた優しい声のお姉さん。
屋敷に戻ってきた主人公に大好きな銘柄の紅茶を淹れてあげますが
味に不満があるのか作り直すよう言われてしょんぼりします。

ソフィアは日頃ご主人様に挨拶をしても無視され、料理を不味いと言われ
さらには公然と胸を揉まれるなどかなり邪険に扱われているらしく
その恨みを晴らし、彼を自分の言いなりにしようと考えていました。
そして今回ご主人様から耳かきをするように言われたのを契機に実行します。

彼がなぜ彼女にそこまで辛く当たるのかは語られていませんが
少なくとも彼女側に落ち度は無いものと思われます。

本作品ではエッチに入る前に「催眠準備」「催眠誘導」という2つのパートがあり
ここではソフィアがご主人様を自分の声の虜にする様子が描かれています。

「こうして 私と目を合わせてキスをして あなたを 私の色に染めてあげます」
最初の催眠準備パートは膝枕をした状態で
彼女と見つめ合いながら水分たっぷりな熱いキスを交わし
その後彼が逃げるのを防ぐために全身を拘束します。
拘束後にそれを解除するカギを彼女が飲み込むシーンなどは
彼女の彼に対する憎悪の深さが強く感じられます。

「私とエッチな事を したい 気持ちよくなりたい そう思っているでしょう」
「ほーら ムラムラしてきました あそこが ジンジンしてきました」

続く催眠誘導パートは主に催眠音声における感度上昇の暗示らしきことを
彼女が何度も何度も言ってきます。
怖がらなくても大丈夫、私の声に従っていれば気持ちよくなれる。
気持ちよさを餌にしながら心の抵抗力を削ごうとする言い回しが印象的でした。

「もう こんなに耳チンポ ガチガチにして ね ソフィア(←ご主人様のこと)」
パートの後半に入るとソフィアとご主人様を同一人物に思わせたり
この先のエッチで楽しめるように耳をおちんちんになぞらえるセリフも登場します。
エフェクトを使用して声を何重にも重ねたりと
彼女が聴き手にそのことを強く印象付けようとするのが伝わってきます。

以上のように催眠音声らしいことを行ってくれるのですが
残念ながらこれで催眠に入れる人は絶無でしょう。
理由は一番最初に暗示を受け入れやすい精神状態へと誘導していないことと
催眠の技術に類する行為や言い回しがほとんどされていないことです。
前者は主に深呼吸やストレッチ、後者は古典系の催眠法や現代催眠の技術が該当します。

催眠として成立させるために必要な要素が決定的に欠けていることから
当サイトでは催眠ではなく同人音声とさせていただきました。



左右から鳴り響く大ボリュームのちゅぱ音
エッチシーンは33分ほど。
プレイは耳舐め、耳手コキ、耳かきです。
耳手コキと耳かきの際にくちゅ音が流れます。

「ソフィア これからソフィアには 耳かきをしてあげるわ」
声を使ってご主人様を自分自身と重ね合わせることに成功したソフィアは
彼をソフィアと呼びながら左右の耳を丹念に舐め始めます。

エッチは身動きの取れない彼を彼女が終始一方的に責め続けます
そしてプレイ一覧を見ていただければわかるように
本作品のエッチは100%耳への責めに徹しています。
ここまで耳特化な作品は他に聴いたことがありません。

中でも耳舐めをするシーンが非常に多く、音を適度に左右に切り替えながら
エッチシーンのほぼ全編にわたって断続的に舐め続けてくれます。
水分の高い下品なちゅぱ音を序盤からたっぷりと鳴らしてくれますから
耳舐めが大好きな人にはもってこいのプレイと言えるでしょう。
オーソドックスな舐めだけでなく耳の穴を舌でほじるような責めもしてくれます。

「まさか 感じているんですか? 仕方ありませんね 耳が チンコになっているんですから」
耳舐め以外に耳手コキというちょっぴり珍しいプレイも登場します。
簡単に言うと耳を指で揉む行為にあたるのですが
以前のパートで耳をおちんちんへと作り変えている経緯があることから
ソフィアはまるでおちんちんを指で責めているかのようなセリフを投げかけてきます。

「ほら ソフィアの耳は チンコから マンコに変わります」
一通りの責めを終えた後のフィニッシュも同じく耳舐め。
今度は耳の穴をおまんこ、彼女の舌をおちんちんに見立てながら
何度も何度もカウントダウンをして絶頂へと導きます。
左右から激しく鳴り響くちゅぱ音と彼女の声を聴きながら
最後の瞬間に向けて少しずつ気持ちを高めていきましょう。

このように、耳への責めに特化したかなり珍しいエッチが繰り広げられます。



耳舐め好きなら
エッチシーンにおける重厚な耳への責めが耳を惹く作品です。

耳舐め自体は癒し系・エッチな作品問わずよく見かけるプレイですが
ここまでスポットを当て、なおかつプレイを完成させているところが興味深いです。
ある意味人を選ぶ作風である反面、強烈な個性を持っているのも確かです。
プレイ中はセリフをほとんど言いませんからちゅぱ音のみに集中できます。

前項で触れられなかった耳かきについては
「くりゅ こりゅ」という滑らかで湿った音を1分程度の感覚で左右交互に3分ほど鳴らします。
効果音の質から考えると耳かき棒ではなく指で耳をかいているのではないでしょうか。
耳かき音声で聴けるものとは違うことだけご承知ください。

またこれは私の環境固有の現象かもしれませんが
耳舐めのちゅぱ音がいわゆる破裂音と呼ばれるバリバリとしたものだったため
長時間聴くには適していないように思えます。
特に絶頂の瞬間はこの手の音が左右から同時に鳴り響きますから
いつも聴いているボリュームだとびっくりする人がいるかもしれません。
実際どんなものかは体験版でご確認ください。

エッチはサークルさんが催眠音声にカテゴライズしてるだけあって
最後はドライオーガズムのような絶頂を迎えています。
ちゅぱ音多め、くちゅ音そこそこ、淫語ごく僅かです。

催眠誘導パートが機能していないことや
エッチでのちゅぱ音の質、および鳴らし方のパターンなどを色々考えた結果
今回は以下の点数とさせていただきました。

CV:柚木桃香さん
総時間 1:04:02


オススメ度
■■■□□□□□□□ 3点


体験版はこちらにあります

追記
催眠が体を成していないのに催眠音声を謳っていることは点数に加味していません。
同人音声として紹介するだけで十分です。
あくまで音声作品としてどうなのかのみを考えて決めました。


彼女。-ご奉仕三昧の素敵な休日-

サークル「ラブリリィ」さんの同人音声作品。

今回紹介する作品は、同棲するほどまでに仲のいい彼女が
主におっぱいとお口を使ったあまあまなご奉仕をしてくれます。
30分程度と音声作品の中では比較的短い作品なのですが
事前のやり取りで恋人らしさを演出したり、プレイを小まめに変えたりと
様々な工夫を凝らしながら心と体を少しずつ興奮させてくれます。



休日だから2人でイチャイチャ
家で彼女にエッチなご奉仕をしてもらうお話。

「ううーん 朝か…おはよう」
彼女は甘く明るい声のお姉さん。
最近主人公と同棲を始め、最初の休日を迎えた彼女は
のんびりしながら彼と恋人らしい他愛もない会話をします。

本作品は全部で3つのパートに分かれており
挿し絵のような無防備な恰好の彼女に欲情した彼を鎮めるために
手・おっぱい・お口の3つを使って様々なプレイを行います。

サークルさんが「フェラを重視したプレイをセッティングした」と言われている通り
おちんちんを啜ったり吸ったりしゃぶったりするシーンが多いのが特徴で
全体的にややゆっくりとしたペースの愛のこもったエロくて温かいちゅぱ音が楽しめます。
フェラは奉仕の中でもかなりメジャーなプレイですし
作品のコンセプトにも適していると思います。

「君のことも 君のおちんぽも 何かも大好きっ! 愛してるっ!」
彼女は同棲開始直後という一番ラブラブな時期なだけあってとても優しく
プレイをしながら何度も「好き」「愛してる」などの愛の言葉を投げかけてきます。
主人公を「君」と呼んだり、適度に「可愛い」と言ってくるところを見ると
彼女の方が年上なのかもしれません。
プレイスタイル的にも女性にあれこれお世話してもらう気分が味わいやすいです。



自らがオカズになる愛情たっぷりなご奉仕
エッチシーンは3パート28分30秒ほど。
プレイはおちんちんの愛撫、パイズリ、フェラ、彼女のオナニーです。
おちんちんの愛撫、パイズリ、彼女のオナニー、射精の際に効果音が鳴ります。

「どうせなら素敵な一日にしたいじゃない? いっぱいご奉仕してあげるから…ね?」
彼の準備が整っているのを確認して俄然やる気になった彼女は
その勃起具合を確認するため服越しにおちんちんを触り始めます。

エッチは奉仕の名の通り基本的には彼女がリードする形で進められます。
最初のパートはソフトなプレイで気分を高め
次におっぱい、最後はお口とパートごとに明確なスタイルを定め
それぞれを機械的にではなく流れるような手つきで行ってくれます。

「おちんぽを い~っぱい いい子いい子って なでなでしてあげちゃう」
例えば2番目のパートで行うパイズリは11分程度の長さなのですが
ズボンを脱がしておっぱいで挟み込んで普通に擦るところから始まって
乳首をおちんちんに擦りつけたり、途中から亀頭舐めを追加したりと
2~3分程度の短い間隔でプレイの内容が少しずつ変化します。
実際のエッチに近い雰囲気が出ているから聴いてて飽きが来ません。

「あ…おちんちんじゃなくて おちんぽ って言った方がいいかしら?」
そして彼女はプレイをしながらわざと下品な淫語を多めに言ったり
後になるにつれて徐々に喘ぎ声を増やすことで
聴き手がより興奮できるエッチな雰囲気を作り上げていきます。
自らが進んでオカズになることも立派な奉仕なのではないでしょうか。

「じゃあ 早速咥えちゃうね? 君のおちんぽ 目一杯おしゃぶりしたくてたまらないの」
一番の聴きどころはもちろん最後のフェラパート。
ここまでの奉仕で発情した彼女がおちんちんにむしゃぶりつきます。

「じるるるる きゅっ」と啜りながら吸う音をリズミカルに響かたり
「れろれろ」と言いながら下品に舌を這わせたりと
彼女の興奮具合を象徴するかのように序盤から激しい責めを繰り広げられます。
特に射精間際に登場する「ぎゅっ っぽっ」というリズミカルな音が印象的でした。
結構エロくて激しいんだけど、なんとなく思いやりも感じる不思議な音です。

「おちんぽと金玉が喜ぶように おまんこの音も忘れずに 聴かせてあげる」
そして彼女自身によるご奉仕はここでも登場します。
ちゅぱ音と同時に聴こえてくるオナニーのくちゅ音と甘い吐息が
エッチな気分をより高めてくれるでしょう。

男性としては好きな女性に奉仕されるだけでも十分幸せなのですが
自分のためだけに痴態を晒してくれることもすごく嬉しいはずです。
2つの方向性を持った奉仕を同時に行ってくれるところが
本作品の最も個性的で面白い部分だと思います。

このように、プレイのみならず抜ける雰囲気にも気を配った幸せなエッチが楽しめます。



彼女の愛の深さが伝わってくる作品
短時間ながらも様々な要素が凝縮されている抜きに向いた作品です。

棘の一切無い彼女の真っ直ぐな愛の言葉、変化に富んだプレイ
意識的に盛り込んだ数々のエッチな要素。
恋人が愛し合う様子をわかりやすく、それでいてとてもエロく描いています。
単に諸々のプレイを行うだけでなく「奉仕」という明確なテーマを設け
声や音を使ってそれがしっかりと表現されているところも見事です。

「この柔らかいおっぱいで い~っぱいおちんぽ扱いて もっと 私を汚して」
そして彼のためにすべてを投げ打つ彼女の姿に美しさを感じました。
他人にはとても見せられないような姿を自分にだけ晒してくれる。
彼女の彼に対する信頼や愛の深さが強く感じられる要素と言えます。

「ご奉仕三昧なのだから様々な責めをしてくれるのだろう」くらいに思っていたのですが
こういうスタイルで興奮させてくれるのは珍しくて驚きました。
責めながら痴態を晒してくれるプレイは音声作品だと実はあまりありません。
有名どころだとVOICE LOVERさんの「ささやき庵」くらいでしょうか。
男心をくすぐるのに結構有効な手段だと思います。

エッチはコンセプト通り、2番目のパート中盤からちゅぱ音が登場し
直後の1回目、そして一番最後の2回目も彼女の口の中で果てます。
淫語・ちゅぱ音・喘ぎ声を意識して多く盛り込んでるから抜きやすいです。

プレイの進め方もリアルの行為に近い練られたものなのですが
短時間の作品でこういうスタイルのエッチをする場合
どんなプレイかを説明するセリフの割合が増えてしまうため
純粋なプレイシーンの時間がどうしても少な目になってしまいます。

プレイのバリエーションをもう少し減らして密度を高めれば
今よりもっと抜きやすくなったのではないかなと。
たぶん1時間くらいの作品だったらそうは思わなかったのでしょう。
短時間だからこその弊害だと思います。
淫語・ちゅぱ音・喘ぎ声それなり、くちゅ音そこそこです。

シナリオ・声・イラストまですべてをサークルさん自身が製作されているだけあって
しっかりとした統一感のある作品に仕上がっています。
Sな女性を演じられることが多い紗藤ましろさんのエッチな声が楽しめるのもポイント。
彼女のファンはもちろん、愛に飢えていたり短時間で抜きたい人にもお薦めします。

CV:紗藤ましろさん
総時間 34:49


オススメ度
■■■■■■■□□□ 7点


体験版はこちらにあります

男を思い通りに操る術、教えます 暗示その74

サークル「human chair」さんの催眠?音声作品。

今回紹介する作品は、お姉さんのおもちゃとして言葉に操られながら
射精できない苦しみとその後に控える極上の射精感を味わいます。
とあるブログの文章をそのまま音声化したちょっと珍しい経緯を持っており
そちらで多くのM男を虜にしてきただけあって
彼女に射精を自由に弄ばれる感覚が味わいやすくなっています。

最初から言ってしまうと本作品は厳密な意味での催眠音声とは違います。
しかし作中でお姉さんが催眠の技術に類するセリフを数多く使っているため
当サイトでも一応催眠音声として紹介させていただきます。



男を手玉に取るのが大好きなお姉さん
お姉さんに射精を我慢させられてから気持ちよく射精するお話。

「こんな遅い時間に まだ起きてるの?」
お姉さんはしっとりとした穏やかな声の女性。
暇を持て余している主人公の目の前に突然現れた彼女は
早速言葉を使って彼を弄び始めます。

本作品は彼女の指示に従いながらオナニーをするオナサポに近い作風を持っており
それらを行うにあたって催眠に関する技術が使われています。
催眠音声のように催眠誘導を行ってからエッチするタイプではありませんから
催眠に入った時のような頭がとろとろになる感覚は得にくいと思います。

しかし彼女の声に不思議と抗えない感じがしたり
その指示に従っていると心が何やら妙に落ち着く場合もあるでしょう。
それは彼女が巧みな話術で聴き手がそうなるように導いているからです。
詳しいところは追々説明しますがかなり上手いです。

「今日は絶対に射精させない 射精はさせないけど ギリギリになって苦しんでる男性を笑うのは大好き」
お姉さんは男性を性的にいじめるのが大好きなS女。
今回のプレイのテーマを「射精を我慢する苦しみと、その先にある快感」に定め
自分のセリフを「毒薬」と表現しながら聴き手を徐々に声の虜にしていきます。

序盤に「最後の一行にはとっておきの猛毒が仕掛けられてる」と言って
最後まで聴きたい気分にさせたり、わざと突き放すような言葉をかけるなど
聴き手の興味を引こうとするアプローチが随所に散りばめられています。
これがまるで毒のように徐々に全身へと広がり
最後の方には指示に従うことに気持ちよさを感じるようになるでしょう。



疑似的な快感を餌にした個性的なエッチ
エッチシーンは18分ほど。
プレイはオナニーのみです。

エッチな効果音はありません。
セルフは有りになります。

「射精の代わりに 君が喜ぶことを命令してあげる 射精したくて真っ赤に腫れてるアソコを晒しものにしてごらん」
暗示を使って主人公をプレイに対して前向きにしてから
お姉さんは彼にオナニーをさせながら声を使って射精をコントロールします。

エッチは終始彼女の指示に従いながら行います。
一般的なオナサポ作品のように、しごく強さやペースを指示するのではなく
好きにオナニーをさせながらイメージトレーニングをさせるといった
音声作品ではあまり見かけないタイプのプレイが繰り広げられます。

「(猛毒を)もっと溜められるように 君に恥ずかしい芸を仕込んであげる」
合図があるまで射精をしないように念を押してから
お姉さんは「スイッチ・オン」の声に合わせて聴き手にイったフリをするように言います。
演技ですが当然手を抜くことは許されません。
いつでも射精できる状態まで自分をきっちり追い込んでから
そのすぐ先にある射精の快感をイメージし、できれば声も上げてみましょう。

人間はそうなるように思い込むことで自分をそこに近づけることができます。
寒い時に「暑い」と念じれば寒さが和らいだように感じることもあります。
お姉さんは肉体と精神の両面から聴き手を追い詰めることで
射精したい気分に悶えさせながら声に逆らえない雰囲気を作り上げているわけです。
脳の性質を利用した面白いアプローチと言えるでしょう。

「簡単には壊してあげない 壊れたくないって思えば 壊してあげる 壊れたいって思えば オアズケしてあげる」
お姉さんの責めはそれだけに留まりません。
射精直前の快感を味わわせながら適度にイメージを中止させ
スイッチを入れて欲しくなるようなもどかしい気分を与えます。

精神的な寸止めとでも言えばいいのでしょうか。
スイッチが入った時の快感がかなり大きなものだけに
それが欲しくて欲しくてたまらなくなる人がいるに違いありません。
でもなぜか彼女の制止を振り切ってまで射精しようとは思わない。
それはここまで彼女の指示に従いながら気持ちよくなってきたからです。

「猛毒を全部吐き出させてあげる 体内に残ってたら君がマゾになっちゃうから これ以上君をマゾにしないように 毒薬を抜いてあげるね」
最後の最後、カウントに合わせて行う射精の瞬間には
達成感や解放感を伴ういつもとちょっぴり違った快感が得られます。
快感も大きいのですが終わった後の疲労感もなかなかのものでした。
一番最後に発せられるセリフも、マゾの扉を開かせる十分なパワーを持っています。

このように、精神的な責めを重視した興味深いプレイが繰り広げられます。



Mにはたまらない作品
心を塗り替えられる気分を味わいながら気持ちよくなれる作品です。

最初に巧みな話術で聴き手の興味をしっかりと引きつけた後
快感という餌をちらつかせながら声に従いやすくなるよう心を誘導します。
この「もう少し手を伸ばせば届く」くらいに置かれた餌の位置が素晴らしく
最後まで楽しみながら作品を聴くことができました。
催眠の技術を取り入れているだけに割とあっさり引き込まれていきます。

イったフリをするプレイもそれ自体が音声作品では珍しいのに加えて
「フリくらいならやってもいいだろう」と聴き手にとっつきやすさを感じさせています。
そして少しずつハードルを上げながら後戻りできない状態にする。
お姉さんのプレイの進め方についても目を見張るものがあります。

「君の希望は聞いあげない  だって もう決めちゃってるから」
しかし暗示を受け入れやすい催眠状態へと誘導していないことや
上のセリフのようにお姉さん本位でプレイが進められていることから
催眠音声として見るにはやはり厳しいものがあります。

プレイが面白いですし作品自体を否定する気は毛頭ありませんが
深い催眠状態に入って気持ちよくなれる作品ではないことだけご注意ください。

エッチはオナニーをさせながら言葉で気分を盛り上げてくれる
催眠音声に非常に近いスタイルのプレイです。
精神的な快楽を盛り上げる類のセリフが多いことから
普段のオナニーよりも没入感や高揚感が得やすいです。
淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

短時間で気持ちいい射精をするのにかなり適した作品です。
当サイトでは純粋な催眠音声のみを高得点にする基準を定めているため
今回はやや低い点数とさせていただきました。
催眠誘導をしない=作品の内容に興味があるのが前提となってますので
基本的にはこういうプレイが好きなMの方にのみお薦めします。

おまけは追加の暗示です。

CV:紅月ことねさん
総時間 本編…28:16 おまけ…1:43


オススメ度
■■■■■■□□□□ 6点


体験版はこちらにあります

追記
解除音声はありません。


体感音声シリーズ「悪の組織-洗脳装置-」

サークル「Brain Junction」さんの同人音声作品。

今回紹介するのは、とっても穏やかな口調の女幹部が
様々な機械を使って主人公を少しずつ確実に洗脳していく様子が楽しめる作品です。

キャラやストーリーなどの背景に力を入れていた
前作「体感音声シリーズ「透鏡の怪談-赤い女-」」とは打って変わって
今作は洗脳およびエッチのみに的を絞り
プレイの様子を効果音を織り交ぜて臨場感たっぷりに演出しています。



効果音を巧みに使ったリアルな洗脳風景
女幹部に洗脳されてから何度も射精するお話。

「あらぁ 起きたかしら? 私の声は聞こえるかな?」
女幹部はややトーンの低い穏やかな声の女性。
主人公を組織の実験室へと運び込んで手足を拘束した彼女は
彼をここへ連れてくるまでのいきさつやその理由について語り始めます。

この組織は将来有望な人物を見つけては拉致し
様々なハイテク装置や薬物を使いながら心と体を洗脳した後
普通の生活に戻していざというときに働かせているそうです。
表立って何かをするのではなく暗躍するタイプの組織ですね。
そういった前置きを3分程度の短い時間に収めて早速洗脳を開始してくれます。

本作品における洗脳は大きく4つの工程に分けられており
それぞれで専用の装置や物質を使用しながら段階的に心と体を支配していきます。
セリフでの説明だけでなくリアルな効果音も登場する本格的なものですから
主人公がどんな感じで責められているかを感覚的に把握できるでしょう。

「大丈夫 痛いことはしないから とーっても 気持ちいいことをしてあげるだけ うふふっ」
また今回洗脳を施す女幹部は悪者らしい高圧的な雰囲気は一切感じられず
まるで子供に対するような柔らかい物腰で語り掛けてきます。
痛そう、苦しそうなイメージが付きまといがちなテーマなだけに
実際に聴いてみると何やら肩透かしを食らったような気分になるかもしれません。

しかし相手を従属させるためにはきつく当たるよりも柔らかく接したほうが
抵抗力を削ぐという意味で非常に有効です。
シナリオ担当者さんが催眠音声も手がけられていることもあり
洗脳の最中に催眠を意識した表現方法が登場するのも大きな特徴です。



気持ちよさを前面に押し出す効果的な洗脳
エッチシーンは35分ほど。
プレイは洗脳と触手による全身責めです。
すべてのシーンでリアルで立体的な効果音が流れます。

「これから 普通の生活をしてたら 一生かかっても味わえないような 最高の快楽で 君のすべてを変えてあげるから」
女幹部は主人公に「これから気持ちいい洗脳をする」と告げると
特殊な効果音を鳴らして彼を強制的にリラックス状態へと誘導します。

エッチは拘束されて何もできない主人公を一方的に責める形で行います。
エロボイスによる洗脳と言うと快楽漬けにするのがセオリーですが
本作品では主人公の心の抵抗力を奪い、従属できる環境をしっかり構築してから
最後の最後に触手責めをして彼女に逆らえないように作り変えます。
聴き手をきちんとその気にさせながら行っているところが独特ですね。

洗脳の第一段階は音波による思考の支配。
女幹部は「ブォンブォン」という機械的な効果音を小刻みに鳴らしながら
自分の言いなりになるよう何度も何度も語り掛けます。

効果音は日常生活であまり聴き慣れない類のものですが
リズミカルでボリュームも適度に押さえられているためそれほど嫌な感じはしません。
しばらく聴いているとうっすらと意識がぼんやりしてくる感じがしました。

「全身から 力が抜けてきたでしょ? なーんにもしていないのに ゾクゾクとした快感が 下半身に流れてくるでしょ?」
女幹部のセリフの多くが聴き手視点で語られているのもポイント。
「気持ちいいでしょ?」と同意を促す表現を適度に挟むことで
聴き手もそう感じるように無意識的な誘導をしています。
これが先ほど言った「催眠を意識した表現方法」にあたります。

第二段階の薬液による体の改造、第三段階のガスによる快感の増幅を経て
一番最後に行われる触手責めは12分間。
最初は亀頭の先っぽだけをやや焦らすように撫で回していたのが
しばらくすると10本単位に増えて全身に白い液体を塗りたくりながら
乳首やおちんちんをねっとりと激しく責め上げます。

ここでも「ごりゅっ」というややコリっとした水音や
にちゃにちゃとしたやや筋っぽい音など複数の効果音を同時に鳴らして
触手が主人公を責める様子をイメージしやすくしていたりと
どのシーンでも効果音の扱いに非常に力を入れているのが伝わってきます。
仮想的なプレイですが意外とイメージしやすいのではないでしょうか。

「さぁ イキなさい 私たちに永遠の忠誠を誓って イキなさい」
とどめの絶頂シーンは効果音を徐々に激しくしながら連続射精を促します。
彼女の奴隷になることに幸せを感じながら射精を迎えることで
いつもとは少し違った満たされる気持ちよさを味わう人もいるでしょう。
それは主人公が味わっている快感を聴き手が感じやすい環境が整っているからです。

このように、しっかりと洗脳してから快感を与える個性的なエッチが繰り広げられます。



マイルドな洗脳が味わえる作品
気持ちよさを噛みしめながら彼女の言いなりになった気分を楽しませてくれる作品です。

洗脳に付きまといがちなヤバさや凄惨さをできるだけ隠しながら
20分以上もの時間を使って段階的に心の抵抗力を削ぎ
最後に触手責めで強烈な快感と従う幸せを心に刻み付けてくれます。

他の洗脳系作品とは明らかに違ったスタンスが取られてますので
この手のジャンルが好きな人でも新鮮な気持ちで楽しめるでしょうし
初めて挑戦するような人でも途中で投げ出す可能性は低いでしょう。
聴き手が嫌がりそうな部分を上手に避けながらプレイを進めています。

「ほら 脳の隅々まで 染み込んじゃってるねぇ 頭の中をかき混ぜられているような感覚がする?」
「頭の中が もやもやとしてきたかな? だんだんはっきり 考えられなくなってきたね」

女幹部が催眠における暗示のようなセリフを数多く使用しているのがその理由です。
何かを依頼する時など、他人に働きかける際に効果的な言い回しというのが存在します。
それらを駆使しているおかげで彼女のセリフにそれほど嫌な感じはしないでしょう。
細かいレベルでの印象操作、情報操作にかなり気を遣われているのがわかります。

ちなみに本作品はプレイの後に解除音声が流れます。
本格的な催眠音声ではないのですが必ず聴いておいてください。

気になった点を挙げるとすれば、やはり雰囲気がマイルドすぎるところでしょうか。
「洗脳」と聞くと世間的には刺激的な行為というイメージがありますし
雰囲気、女幹部のセリフ、プレイ内容のいずれかを
もう少し棘のあるものにしたほうがより洗脳らしいブラックさが出たように思えます。
例えば一部で女幹部の口調が嗜虐的になる、とか。

催眠音声でこの内容なら特に問題は感じません。
ですが同人音声となると多少無茶をするのもそれはそれで個性に繋がります。
さじ加減が難しいところなのですが、このサークルさんならできると信じています。
くちゅ音そこそこ、淫語ごく僅か、ちゅぱ音と喘ぎ声はありません。

心への責めを重視した本格的な洗脳作品です。
心を操られる感覚を楽しみたいMな人だけでなく
この手のジャンルに不慣れな人への入門用としてもお薦めします。

CV:霜月優さん
総時間 40:30


オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

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